ドローン登録講習機関の重要性とは?―飛行の扉を開く第一歩
ドローン登録講習機関とは?
「登録講習機関」とは、ドローン操縦者の国家資格「無人航空機操縦者技能証明」試験を受験する人に向けた講習が受けられるドローンスクールです。
国土交通省によって定められたカリキュラムに従い、ドローンパイロットが守るべき法規や、飛行技術などを学びます。
自動車の教習所と非常に良く似ており、認定されたスクールで受講・修了すると、国家試験のうち「実地試験」が免除されるというメリットがあります。
登録講習機関一覧はこちらから
いわゆる自動車運転免許の「教習所」「免許センター」と同様の形となります。
「自動車教習所」▶「登録講習機関」
「免許センター」▶「指定試験機関」
のようなイメージです。
国土交通省の「よくある質問」からの抜粋です。
【質問】登録講習機関とは何か教えて下さい。
【回答】既に存在する民間のドローンスクールのノウハウとリソースを有効に活用し、多数かつ今後増加が見込まれる操縦ライセンスの発行を円滑に行うため、国は、一定の水準以上の講習を実施する民間機関の課程を修了した者については、国家試験(実地試験)の全部を免除することができることとし、当該機関の運営や学科試験及び実地試験に関する講習内容の一定水準確保に係る講師や施設・設備等の要件を設け、これに適合する機関を登録(登録講習機関)することとしています。
出典:国土交通省は「よくある質問」
登録講習機関」と「講習団体」「管理団体」との違いは?
「登録講習機関」と似たような名称で、「講習団体」「管理団体」という機関があります。
似た名前ですが、中身は全く違います。
以下に違いをまとめてみました。
分かりやすく言うと、
「登録講習機関は、国家資格の実地試験が免除されるスクール」
「HP掲載講習団体は、民間資格が取得できて飛行許可の申請書類が一部省略できるスクール」
といえます。
登録講習機関 | ドローンの国家資格を取得するためのドローンスクール 国が定めた一定基準を満たしていると認められれば、国土交通省に登録される ここでの講習を修了した人は、国家資格の実地試験が免除される |
講習団体 | ドローンの民間資格を取得するためのドローンスクール 国が定めた一定基準(登録講習機関とは異なる基準)を満たしていると認められれば、航空局HPに掲載される 「航空局HP掲載講習団体」「国交省HP掲載講習団体」ともいう ここでの講習を修了した人は、飛行許可を受ける際の申請書類の一部を省略できる |
管理団体 | 上記の講習団体を管理する団体 講習団体に対して、民間資格向けの教材やカリキュラムの提供、定期的な監査などを行うことで指導監督する |
登録講習機関の種類
ドローンの国家資格は2種類一等資格(一等無人航空機操縦士)と二等資格(二等無人航空機操縦士)があり、登録講習機関は次の2つに分けられます。
- 一等及び二等資格の講習を行っているスクール
- 二等資格の講習のみを行っているスクール
一等資格の講習を受講できるスクールは、二等資格の講習もあわせて行っているスクールが多いです。
現状では二等資格の講習のみを行っているスクールが多いので、一等資格の講習を希望する場合は確認するようにしましょう。
また、基本的な講習以外に、「夜間飛行」「目視外飛行」「25kg以上の飛行」の限定解除のための講習もありますが、講習内容は各スクールによって異なるため、受講を希望する場合は事前に確認しましょう。
ドローン登録講習機関に通うメリット
一部飛行申請の手続きが不要・簡略化される
一部飛行申請の手続きが不要になったり、簡略化されたりするのが、国家資格のメリットの一つです。
民間資格ではレベル1~レベル3までの飛行全てで、国土交通省への許可・承認が、飛行のたびに必要となりますが、国家資格であれば、原則不要になるため、申請書の作成や手続きにかかる時間・労力を削減することができます。
しかしレベル4飛行に関しては、今まで通り申請・許可が必要となります。
ドローン規制の法知識を習得できる
ドローンの運用は法的規制が多く、正しい知識が必要です。
登録講習機関は、国の定める法規制に従った運用方法を教育し、違反による罰則や事故を防くことに貢献していると言えます。
ドローンを飛ばす上で最低限の法知識を習得できるという点で非常に有用となります。
ドローンの活用範囲を広げることが出来る
ドローンの活用範囲が広がるのも、大きなメリットでしょう。
国家資格である1等ライセンスを取得すれば、レベル4飛行が可能となるため、さまざまな業務にドローンを活用可能になります。
例えば市街地での物資の配送・イベント施設警備・建設現場での測量・橋梁や工場の保守点検・災害時の救助活動や救援物資の輸送、などがドローンで行えるようになります。
ドローンの活用範囲が大きく広がるので、今までになかったビジネスが生まれる可能性も高まります。
ドローン登録講習機関の選び方
登録講習機関申請の実績はどうか?
登録講習機関は、国が定めた一定水準以上であると認められたドローンスクールのみが登録されています。
しかし、その中には実際にはまだ国家資格のためのコースが開講されていないところも含まれています。
ドローンの国家資格が始まったのは2022年12月からで、開始からまだ日が浅いため、国の登録は受けたものの開講の準備がまだ整っていないスクールもあるためです。
実際に国家資格の講習が始まって既に実績のあるスクールなのか、それとも登録のみで講習はまだ準備中であるのか、必ずドローンスクールの公式サイトなどで確認するようにしましょう。
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受講費用は適正か?
国家資格を提供するドローンスクール間で価格に差があるのは、資格が導入されたばかりで市場がまだ安定していないためです。
各スクールが公式に料金を掲載しているか、「料金は問い合わせ」としている場合もありますので確認してみて下さい。
ドローンスクールを選ぶ際には、単一のスクールだけで判断せず、複数の教育機関の情報を集め、料金や提供される内容を比較検討することをお勧めします。
料金が他のスクールと比べて著しく高かったり低かったりする場合は、受講する前にその理由を確認し、納得の上で申し込むことが重要です。
サポート体制は充実しているか?
登録講習機関を選ぶ際、サポート体制の充実は重要な判断基準の一つです。
まず確認すべきは、講習内容が明確に提示されており、疑問点に対する問い合わせがしっかりと対応されているかどうかです。
さらに、講習期間中だけでなく、卒業後も継続的な支援を受けられるアフターケア体制が整っているスクールが望ましいでしょう。
実際に受講前に何らかの問い合わせをして、その対応を確かめることをおすすめします。
簡単な問い合わせだけでもスクールの雰囲気が伝わってくるものです。
締めくくり
ドローンを活用した新しいビジネスの可能性はまだまだ拡がっています。その第一歩として、ドローン登録講習機関での講習は、安全で法律を遵守した飛行の基盤を築くために不可欠です。
あなたもこの機会に、ドローンパイロットとしてのスキルを身に付けて、新たなビジネスの展開や、FPVなどの未体験の経験に飛び出してみて下さい。
行政書士いしなぎ事務所では、
「ドローン機体登録」 6,000円(国交省認定機)
「ドローン機体登録」 10,000円(国交省非認定機)
「ドローン飛行許可申請(包括申請):機体登録込み」28,000円(国交省認定機)
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