【レアケース第4弾】国籍・制度の違いで思わぬ落とし穴?国別ルールに注意!
はじめに|帰化申請に潜む“国別リスク”とは?

帰化申請の準備がある程度整ってくると、多くの申請者が最後の段階でつまずくのが「国籍の離脱手続き」です。
実は、日本の帰化制度そのものよりも、自分の母国側の制度に起因するトラブルや手続き遅延が非常に多いのです。
例えば、離脱証明が発行されない、国籍法の改正で条件が変わっていた、母国大使館が明確な案内をしてくれない…など。
今回は、そんな「制度の国際ギャップ」が引き起こしたレアケースを3つご紹介します。
ケース1:インド国籍Aさん|「離脱証明が発行されない」制度上の壁
日本で10年以上働き、納税・在留ともに完璧だったAさん(インド国籍)。
書類も面談も問題なく進み、帰化申請は順調に進んでいるように見えました。
しかし、あるタイミングで法務局からこう聞かれました。
「インド国籍は帰化許可後に離脱するとのことですが、その方法についてご説明いただけますか?」
一見シンプルな確認のように思えますが、ここで大きな問題が浮上しました。
インドは、そもそも“国籍離脱証明書”という制度を設けていない国だったのです。
インドでは、他国の国籍を取得した時点で自動的にインド国籍が失効するという仕組みになっており、「離脱申請 → 離脱証明書の取得」という流れそのものが存在しません。
そのため、Aさんはインド大使館に確認を取り、「離脱証明書は制度として発行していない」という趣旨の案内を受けました。
法務局には、インドの国籍法の抜粋や大使館からの回答メールなどを添付し、制度上離脱証明書が存在しないことを説明する補足資料を提出しました。
結果として審査に大きな支障は出なかったものの、「離脱できない」のではなく「証明書が出ない」というケースへの備えの重要性を痛感した事例でした。
ケース2:フィリピン国籍Bさん|「国籍離脱できるけど…」想像以上の難易度
日本人と結婚しているBさんは、配偶者ビザで5年以上生活し、帰化を決意。
フィリピンは国籍離脱制度が整備されている国のひとつですが、実際に大使館で手続きの案内を受けると…
離脱申請には多くの費用・期間・書類がかかり、想像以上に煩雑だったのです。
必要書類の一部は本国から取り寄せる必要があり、さらに手続きにあたっては面談、翻訳、公証、税金の清算などが発生。
結果的に離脱申請が完了するまでに半年近くかかり、帰化許可後の日本国籍取得証明書の発行が遅れる原因になりました。
国籍離脱制度が“ある”国であっても、実務上は大きな負担になることがある――そんな典型的な事例です。
ケース3:ベトナム国籍Cさん|「戸籍文化の違い」による書類不整合
ベトナムでは、出生証明書や家族証明書が紙ベースで交付されることが一般的です。
Cさんは母子家庭で育ち、父親の記載がない出生証明書を提出しました。
すると法務局からは、
「父親が記載されていない理由と、家族関係の事実を証明できる書類や説明書を提出してください」
という追加指示がありました。
ベトナムのように戸籍制度がない国では、「父親が誰か」「家族とどういう続柄か」を公的に証明する手段が日本のように整っていない場合があります。
結果、本人の申述書や家庭状況の説明書、第三者証明などを総動員しての補足提出となりました。
このように、「そもそも文化的・制度的に日本と前提が違う」という点が、予想外のハードルになることがあります。
行政書士の視点|制度の「またぎ」をどう乗り越えるか
帰化申請は、単に日本の制度に適合していれば通るものではありません。
「申請者の母国と日本の制度を両方理解して初めて、全体が見えてくる」という複雑な構造を持っています。
行政書士としてサポートする際は:
- 母国側の離脱制度を事前に確認(公式情報+実務情報)
- 離脱できない場合の「代替資料」戦略を準備
- 書類の整合性が取りにくい国は、申述書などを先行で用意する
といった工夫が重要になります。
まとめ|帰化は「制度をまたぐ」手続きである
帰化申請は、単なる国内手続きではなく「母国と日本の制度の“つなぎ”をどう構築するか」という視点が必要になります。
- 国籍離脱ができると思っていたら制度がなかった
- 書類が当然出ると思っていたら、本国では出せないと言われた
- 自国では当たり前のことが、日本では疑問視される
そうした“制度のギャップ”を事前に把握し、丁寧に説明・対応していくことが、スムーズな申請への近道です。
次回は【レアケース番外編】として、法務局の“クセ強”対応例や、ちょっと驚く運用の違いを取り上げる予定です。
どうぞお楽しみに!
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