永住ビザが取り消されるケースとは?|安定した在留資格にも落とし穴がある
はじめに|「永住=一生安泰」ではない?

永住ビザ(永住者)を取得した方の多くは、「これでもう日本での生活は安泰だ」と安心されることでしょう。
確かに、永住者は在留期間の更新が不要になり、就労制限もなく、生活の自由度が大幅に高まります。
しかし、永住ビザは「絶対に取り消されない資格」ではありません。
実は、入管法に基づく取り消し規定が存在し、一定のケースでは永住許可そのものが取り消される可能性があるのです。
この記事では、永住ビザが取り消される具体的なケースや、制度の背景、対策について、行政書士の視点から詳しく解説します。
第1章|取り消し制度の法的根拠と概要

永住ビザの取り消しは、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」)第22条の4に基づいて行われます。
この条文では、「永住許可を受けた者が、偽りその他不正の手段により許可を受けた場合」や、「永住者としての在留状況が著しく不適切であると認められる場合」などに、法務大臣が永住許可を取り消すことができるとされています。
✔ 主な取り消しの理由類型:
- 虚偽申請・不正取得(偽装結婚、所得・納税の虚偽報告など)
- 永住者として不適切な行動(重大な犯罪、社会的非行など)
- 実態なき在留(事実上海外移住しているなど)
これは、「永住者としてふさわしい生活実態があるか」を継続的に見られていることを意味します。
💡 なお、永住ビザの取り消しは、退去強制処分(強制送還)とは異なる制度ですが、内容によっては並行して行われることもあります。
第2章|実際に取り消される主なパターン

2-1. 虚偽申請(不正取得)
最も典型的かつ重い取り消し理由です。
- 永住申請時に「収入を水増しした源泉徴収票」を提出した
- 年金未加入なのに、加入記録があるように見せかけた
- 実際は別居・離婚状態なのに、配偶者と同居しているかのように虚偽申告した
このようなケースでは、「当初の永住許可が無効」と見なされ、取り消しが決定されやすくなります。
2-2. 犯罪歴や重大な違法行為
永住者であっても、以下のような行為があった場合には、社会的信用を失ったとして永住資格の取消し対象となることがあります。
- 傷害・窃盗・詐欺などの刑事事件で有罪判決を受けた場合
- 配偶者へのDVやネグレクトなど、家庭内暴力に関する行政処分
- 公序良俗に反する重大な違反行為(例:風俗営業の無許可運営)
特に、執行猶予付きの判決や、繰り返される軽犯罪(万引き、飲酒運転等)であっても、評価が著しく下がる可能性があります。
2-3. 長期出国・実態のない在留
永住者は「在留期間の定めがない」とはいえ、日本に居住していることが前提です。
- 実際には海外に長期滞在し、日本には住民登録のみ残している
- 年に数回しか帰国せず、生活拠点は海外にある状態
- 帰国後も長期間「在住実績」が見られない
このようなケースでは、「永住者としての実態がない」とされて、取り消しの対象となります。
2-4. 離婚・別居による在留根拠の喪失
特に「日本人配偶者等ビザ」→「永住ビザ」を取得した方で、永住取得後すぐに離婚や別居した場合、
- 配偶者との実態的関係が永住取得時に存在していたのか?
- 離婚後の生活基盤は日本にあるのか?
といった点から、「本来、永住を許可すべきでなかった」と判断される可能性があります。
第3章|取り消しリスクが高いケースの特徴

以下のような事情がある場合は、特に慎重な管理・対策が必要です。
- 永住取得後、すぐに配偶者と別居・離婚した
- 所得が著しく低下し、生活実態が見えなくなった
- 出国期間が長く、実際の居住実態が疑われる
- もともと永住申請の際の書類に曖昧な点があった
こうしたケースでは、入管から呼び出しや事情聴取が行われることもあります。
第4章|取り消し手続きの流れと本人の権利

永住ビザの取り消しは、行政手続きに基づいて進められます。突然「取り消されました」となることはありません。
主な流れ:
- 入管からの通知・呼び出し(内容確認)
- 弁明の機会(ヒアリング・意見書提出)
- 必要に応じて証拠提出(生活実態・収入・納税状況など)
- 法務大臣による取り消し決定
- 新たな在留資格(特定活動など)への変更 or 退去命令
本人には「意見を述べる権利」があるため、行政書士や弁護士のサポートのもとで対応することも可能です。
第5章|取り消しを防ぐためにできること

✅ 永住申請時の誠実な書類作成
- 虚偽・過大記載を避け、実態に即した申請を行う
- 不安な点は行政書士に事前相談する
✅ 永住取得後の生活実態の維持
- 日本国内に居住実績を持ち続ける(長期海外滞在を避ける)
- 所得や納税の履歴をきちんと残す
- 離婚・転職・引越し等があった際は、入管への届け出を忘れずに行う
✅ 不安な時は、相談を
取り消しのリスクを減らすには、早めの対応が何より重要です。
自分の状況で何か問題があるかも?と感じたら、すぐに専門家にご相談ください。
まとめ|永住は“ゴール”ではなく“信頼の継続”

永住ビザは、確かに日本での生活を大きく安定させてくれる強力な在留資格です。
しかし、それは「信用と実績」のうえに成り立っています。
「もう更新は不要だから大丈夫」と油断してしまうと、
思わぬところで審査の対象となり、取り消し処分を受けるリスクもあります。
永住はスタートライン。信頼関係の継続がなにより大切です。
いしなぎ事務所では、永住の取得サポートだけでなく、永住取得後の生活・在留管理についてのご相談も受け付けております。
不安なことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。
行政書士いしなぎ事務所まで
「永住許可を早く確実に取りたい」「書類準備に不安がある」
そんな方は、当事務所(大阪市淀川区)までお気軽にご相談ください。全国からのご依頼に対応し、入管対応の経験を活かして最適なサポートを提供しています。
永住許可を確実かつスムーズに進めたい方は、ぜひ当事務所にご相談ください。
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