「離婚」した場合の配偶者ビザ維持と資格変更【成功例・失敗例まとめ】
1. はじめに:離婚と在留資格の基本

離婚や死別が成立すると、「日本人の配偶者等」ビザは婚姻関係を前提にしているため、その根拠を失ってしまいます。
ただし、だからといって直ちに日本から退去しなければならないわけではありません。
まずは 14日以内の届出義務 を果たすことが大切です。そのうえで、自分の状況に合った 在留資格の変更(就労系・定住者・特定活動など) を検討することになります。
変更の可否は入管法20条に基づく個別審査で決められますので、「相当の理由」を資料でしっかり説明できるかどうかが大きなポイントになります。
離婚後すぐに必要な手続(一覧表)
| 手続名 | 何をするか | 期限 | 提出先 | 根拠/公式 |
|---|---|---|---|---|
| 配偶者に関する届出 | 離婚・死別の事実を届け出る | 14日以内 | 管轄の出入国在留管理局(オンライン可) | ISA公式「配偶者に関する届出」 |
| 在留資格変更申請 | 状況に応じて「就労系/定住者/特定活動」などへ切替 | できるだけ早く(在留期限に関わらず早めに) | 管轄の出入国在留管理局 | 入管法20条(相当理由がある場合に許可) |
2. まず押さえておきたい3つのポイント

離婚後の初動対応は、その後の審査に直結します。次の3点を押さえておかないと、不許可や取消につながるリスクが高まります。
- 14日以内の届出は必ず提出
届出を怠ると、資格変更や更新の審査で不利になります。遅れる場合は、理由や証拠を用意して説明することが重要です。 - 無職・無収入のまま放置しない
就労系ビザへの切替を目指す場合は、できるだけ早く内定や雇用契約を確保しましょう。 - 「定住者」は個別審査になる
子どもの養育、長期婚姻、DVなどの事情がある場合は、それを裏付ける資料が必要です。定住者ビザはケースごとに判断されます。
3. 状況別:主な切替先と要件・必要資料

代表的なケースをまとめると、次のようになります。いずれも「相当の理由」を客観的資料で説明することが前提です。
| 状況 | 切替先の例 | 主な要件 | 代表的な資料 |
|---|---|---|---|
| 就職や内定がある | 技術・人文知識・国際業務など(就労系) | 職務と学歴・実務の適合、会社の実在性 | 雇用契約書、職務内容の説明、学位証明、職歴証明、会社の登記事項証明など |
| 日本人の未成年の子を監護 | 定住者(日本人実子の親) | 親権・監護実績、生計の見通し | 住民票(同居状況)、養育費送金記録、学校の書類、面会記録など |
| 長期婚姻・生活基盤がある | 定住者(個別審査) | 婚姻期間の長さ、就労・納税の実績、地域活動など | 婚姻期間の記録、納税証明、就労証明、地域活動の記録、身元保証書など |
| 次の進路を整える時間が必要 | 特定活動/留学 | 活動目的・計画・資力 | 活動計画書、入学手続関連書類、資金計画書など |
💡 ポイント:
- 就労系 → 「雇用と適合性」を証明するのが中心
- 定住者 → 「事情と生活基盤」を総合的に評価
4. 資格変更の進め方(チェックリスト)

離婚後にどのような準備を進めるかを、時系列で整理します。
A. 0〜14日以内(必須対応)
- 配偶者に関する届出を提出(窓口またはオンライン)
- 今後の資格変更の方向性を考え、必要資料を洗い出す
- 離婚の経緯や今後の生活計画をメモにまとめる(申述書作成に役立つ)
B. 〜1か月以内(準備期間)
- 就労系を目指す場合 → 内定・雇用契約を確保し、職務内容と学歴・経験の整合を整理
- 定住者を目指す場合 → 子の監護実績や生活基盤の資料を集める
- 申請書のドラフトを作り、不足資料や矛盾点を洗い出す
C. 〜2か月以内(申請段階)
- 申請書・理由書・補足説明(タイムライン表や家計表)をまとめて提出
- 状況の変化があれば、追補資料を提出して説明
5. よくある失敗と回避方法

実務でよく見られる“つまずき”を原因と対策で整理しました。特に届出の遅れや無職期間がある場合は注意が必要です。
| 失敗例 | 問題点 | 回避策 |
|---|---|---|
| 届出を忘れた/遅れた | 義務違反となり、取消や不許可のリスク | 期日を必ず管理し、提出記録を残す。やむを得ない場合は理由を証明する資料を添付 |
| 無職のまま放置 | 生計が成り立たないと判断される | 内定を確保、または資金援助を証明できる資料を用意 |
| 説明が抽象的 | 相当理由の立証が不十分 | タイムライン、送金記録、監護証明、地域活動の記録など客観資料を揃える |
6. 事例紹介(成功と不許可のケース)

いくつかの匿名事例をご紹介しながら、許可につながったケースと不許可になったケースの違いを確認してみます。早めに動くことや、資料を整えることが結果に大きく影響します。
- 成功例①:定住者ビザへの変更
離婚直後に届出を行い、子どもの監護実績(住民票、学校書類、送金記録)を提出。
「子の利益」を重視した申請理由により、定住者ビザが許可されました。 - 成功例②:就労系ビザへの変更
離婚後すぐにIT企業の内定を得て、職務と学歴・経験の適合を証明する資料を提出。
会社の事業実態資料も添付し、問題なく許可が下りました。 - 不許可例:届出の遅延と資料不足
離婚から1か月以上届出をしなかったうえ、申請理由書が抽象的で生活基盤の証明も不足。
結果として不許可となり、在留継続が認められませんでした。
7. 提出書類セット(ひな型)

どの資格変更を目指す場合でも、提出する基本的な資料の型は共通しています。
共通資料
- 申請書一式、写真、手数料
- 理由書(事実 → 法的評価 → 相当理由 → 将来計画)
- 離婚から現在までのタイムライン、生活計画(収入・支出・住居)
- 最新の納税・社会保険の状況
就労系ビザの場合
- 雇用契約書、職務記述書、会社の登記事項証明・事業概要
- 学位証明書、職歴証明、在職証明など
定住者ビザの場合
- 親権・監護資料(住民票、学校・医療関連書類、送金記録など)
- 生活基盤の資料(就労証明、収入証明、住居証明など)
8. まとめ:3つの原則で乗り切る

離婚したからといって、すぐに日本を離れなければならないわけではありません。
在留を続けるための基本原則は次の3つです。
- 期日を守る(14日以内の届出)
- 早めに方向性を決めて準備する
- 証拠資料を充実させる
この3点を徹底すれば、日本での生活を続けられる可能性は十分にあります。
不安がある場合は早めに専門家へ相談し、確実に在留資格変更を進めましょう。
行政書士いしなぎ事務所まで
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そんな方は、当事務所(大阪市淀川区)までお気軽にご相談ください。全国からのご依頼に対応し、入管対応の経験を活かして最適なサポートを提供しています。
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