就労ビザが不許可になる理由と再申請のコツ【2025年版】
はじめに

就労ビザの審査は、単純に必要書類を集めれば許可されるものではありません。法律で決まった条件はもちろん、入管の「総合判断」も大きな要素です。そのため、不許可になることも珍しくありません。この記事では、不許可になりやすい理由と、再申請に向けて注意すべき点を、できるだけ分かりやすく整理しました。
1. 審査の流れとチェックされるポイント

まずは全体の流れを押さえておきましょう。
入管の審査は大きく「形式チェック → 実質的な審査 → 総合判断」という流れで進みます。ただし、書類が揃っていても、それぞれの内容が食い違っていたり、活動内容が在留資格に当てはまらなければ不許可となることがあります。
- 該当性:希望する活動が在留資格の枠に合っているか(例:「技術・人文知識・国際業務」の場合、学歴や職務内容が専門性に当たるか)。
- 上陸許可基準:一部のビザには省令で細かい基準が定められています(例:「経営・管理」では事業の実体や資本金など)。
- 総合判断:これらの要素をすべて踏まえ、全体として妥当かどうかを判断します。
2. 不許可になる典型パターン

不許可の背景にはいくつかの傾向があります。
本人側の要件、会社側の体制、提出書類の整合性など、大きく分けると以下のような理由が多いです。
| 区分 | よくある不許可理由 | 背景 | 改善の方向性 |
|---|---|---|---|
| 本人の条件 | 学歴・職歴と仕事内容が合っていない | 単純作業に近い業務だった | 学歴や経験と職務内容の関係を明確にする |
| 活動内容 | 実際の業務が在留資格に当てはまらない | 「技人国」で接客中心など | 職務説明を専門的に修正し、実務内容の裏付けを追加 |
| 会社側の体制 | 経営基盤が弱い、小規模すぎる | 財務基盤や雇用体制に不安 | 決算書・事業計画・組織図で安定性を示す |
| 報酬の水準 | 給与が低すぎる/短期契約のみ | 生活が安定しないと見られる | 業界水準と比較し、継続雇用の証明を提示 |
| 在留状況 | 税や保険の滞納、違反歴 | 信頼性を損なう要因 | 完納証明や加入証明を用意する |
| 書類の整合性 | 契約書と職務説明の内容が食い違う | 部署ごとに作成がバラバラ | 書類の突合表を作成し、記載を統一する |
| 総合判断 | 条件は満たしていても全体で妥当と見られない | バランスが悪いと判断 | 改善点を整理して全体像を説明する |
3. 実際の不許可事例と改善の工夫

現場でよくある不許可から許可に至るケースを紹介します。
ケースA:学歴はあるが仕事内容が単純に見える
- 背景:在庫管理や接客業務が中心で、専門性が弱い。
- 改善:業務内容を専門的に再整理し、学歴・職歴との対応関係を表で示す。評価基準や役割を具体的に記載。
ケースB:小規模な会社で事業の実体が不十分
- 背景:新設企業で売上や雇用計画が弱く、事業の安定性に疑問がある。
- 改善:事務所契約書・雇用計画・資金計画・取引実績をそろえ、実体を裏付ける資料を追加。
ケースC:書類の整合性不足
- 背景:契約書では専門業務とされているが、実際の業務日報は一般事務的。
- 改善:社内の文書テンプレートを統一し、業務日報や稼働ログと契約書の内容を一致させる。
4. 不許可後の再申請ステップ

不許可通知を受けたら、まず原因を整理することが大切です。
通知書には大まかな理由しか書かれないため、入管の窓口で口頭説明を聞いて補う必要があります。その上で、以下の流れで準備しましょう。
- 不許可通知の確認:口頭での補足説明も含めて把握。
- 不足部分の特定:要件不足なのか、基準適合なのか、全体判断なのか切り分ける。
- 補強資料を準備:契約書・職務説明・財務資料・税社保の証明を揃える。
- 申請タイミング:不備を直さずにすぐ再申請しても同じ結果になりやすい。改善してから数か月後に出すのが望ましい。
- 専門家に相談:不許可理由の分析や証拠の組み立ては行政書士などに相談するのが効果的。
5. 就労ビザの種類ごとの注意点

一口に「就労ビザ」といっても、種類によって審査の焦点は異なります。
技術・人文知識・国際業務(通称「技人国」)
- 学歴や経験の専門性と職務内容が一致しているかが重要。
- 名目は「通訳」でも実態は事務作業だと不許可の可能性。
技能
- 実務経験の年数や技能試験の証明が必須。
- 過去の勤務先や給与明細など、実在性の裏付けがポイント。
経営・管理
- 事業の実体(オフィス・人員・資金)が明確かどうか。
- 形式だけの会社では不許可。
- 制度改正が検討されており、今後さらに基準が厳しくなる可能性あり。
6. 書類整備の実務ポイント

就労ビザの審査では「どんな書類を出したか」だけでなく、「各書類が互いに矛盾していないか」が非常に重要です。形式的に揃っていても、契約書・職務内容説明・給与台帳などに齟齬があると、不許可につながることがよくあります。このセクションでは、提出前に必ずチェックすべき実務的な整備ポイントを解説します。
多くの不許可は、書類同士の整合性の欠如が原因です。
- 職務内容説明書:業務を専門的に、かつ具体的に記載。
- 雇用契約書:説明書と給与・勤務地・更新条件を一致させる。
- 会社資料:組織図や決算書、就業規則を整えて安定性を示す。
- 在留履歴:納税・社会保険の完納証明を用意。
- 提出前チェック:契約書・説明書・実務ログを突き合わせて矛盾をなくす。
7. 不許可後のリスク管理

一度不許可となった場合、次に注意すべきは「在留期限」と「就労の継続可否」です。不許可の結果次第では、出国や雇用契約の継続にも直接影響します。このセクションでは、不許可後に想定されるリスクと、その際に取るべき対処法をまとめます。
在留期限が迫る中での不許可はリスクが高いです。
- 申請中の出国:オンライン申請中でも可能だが、在留期限から2か月以内に帰国して許可を受ける必要あり。
- 在留切れ対策:「みなし在留」の間の就労可否はケースごとに異なるため要確認。
- 雇用主への説明:不許可の理由を曖昧にせず、改善点と再申請計画を説明することが大切。
8. よくある質問

就労ビザの不許可や再申請に関しては、現場でよく同じような疑問が寄せられます。ここでは特に相談件数が多い「ガイドラインと許可の関係」「不許可理由の開示」「再申請のタイミング」について、シンプルに答えを整理しました。
- ガイドラインを満たせば必ず許可される?
-
必ずしもそうではありません。 個別事情を踏まえた「総合判断」で不許可になることもあります。
- 不許可の詳しい理由は書面でもらえる?
-
原則として詳細な理由は開示されません。 窓口での口頭説明が中心です。
- いつ再申請すべき?
-
改善してからです。 同じ状態で出しても同じ結果になるリスクが高いため、改善後に再申請するのが基本です。
まとめとチェックリスト

就労ビザの不許可は、多くの場合「本人の能力不足」ではなく、書類の矛盾や会社側の体制不備、生活の安定性に関する疑義に起因しています。
再申請では、不許可となったポイントを正しく把握し、改善策を証拠とともに示すことが成功のカギです。
再申請前に確認したい項目
- 不許可通知や口頭説明で示された論点を把握したか
- 契約書・職務説明・給与・組織図などを突き合わせたか
- 財務・雇用の安定性を資料で示せるか
- 税金・社会保険を完納しているか
- 類型ごとの要件を満たしているか
- 申請タイミングは改善を反映した後になっているか
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