【不許可事例】永住ビザが認められなかった7つの理由とその対策|行政書士が実務目線で解説
🧭 導入文
永住ビザ(正式名称:永住者)の取得は、日本での安定した生活の証でもあり、在留期間の制限がなくなるという大きなメリットがあります。
その一方で、**「永住ビザは厳しい」「落ちた」「不許可になった理由がわからない」**という声も多く聞かれます。
本記事では、永住ビザの基本的な許可要件を改めて整理した上で、実務上よく見られる“不許可の理由”とその対策方法を、行政書士の視点からわかりやすく解説していきます。
「自分は条件を満たしていると思っていたのに落ちた」
「再申請を考えているが、どこを改善すべきか分からない」
そんな方にこそ、ぜひ読んでいただきたい内容です。
第0章:永住ビザの基本要件と審査のポイント

永住申請においては、単に「日本に長く住んでいる」「安定した仕事がある」というだけでは許可されません。法務省が明確に掲げる審査基準が存在し、それを満たしていることが求められます。
✅ 0-1. 永住許可の基本3要件(法務省告示ベース)
- 素行が善良であること
→ 犯罪歴、交通違反、納税状況などを総合的に判断 - 独立生計を営むに足りる資産または技能を有すること
→ 年収・雇用形態・扶養関係などから生活の安定性を評価 - その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
→ 原則として10年以上継続して在留していること、うち5年以上就労していること 等
💡 補足:配偶者ビザ・定住者など、在留資格によっては「在留期間が5年でOK」などの特例あり
✅ 0-2. その他の重要な審査項目
- 住民税・年金の納付状況
- 健康保険料の支払い記録
- 家族構成・同居実態
- 転職履歴や離職期間の有無
- 本人作成の申請理由書の整合性と説得力
特に近年は、「収入・納税・在留実績に関する数値的な基準」が重視される傾向にあり、少しの遅延や未納でも不許可となる事例が増えています。
✅ 0-3. 「基準を満たしていても落ちる」ケースがある
- 年収300万円超で正社員でも不許可
- 住民税は納めているが、年金が未加入でNG
- 素行は問題ないが、理由書の記載ミスで疑義あり
つまり、全体のバランスが取れていない申請は通りにくいというのが実務的な実感です。
次章からは、実際にあった不許可事例を元に、よくある7つのパターンと対策を具体的に紹介します。
第1章:不許可の原因①|年収・雇用が不安定

◆ よくある不許可パターン
- 年収が300万円未満(目安)
- 非正規雇用(派遣・アルバイト・短期契約など)
- 離職歴が多く、直近の雇用期間が短い
- 扶養家族が多く、実質の生活余力が不足と判断される
◆ なぜ不許可になるのか?
永住ビザの審査では「生活基盤の安定性」が重視されます。単に収入があるだけでは足りず、継続的かつ将来にわたって安定した収入があるかどうかが問われます。
そのため、例えば以下のような申請はリスクが高くなります:
- フリーランスで収入が変動的
- 直近1年以内に転職したばかり
- 離婚や別居によって扶養状況に変更あり
◆ 対策とアドバイス
- 収入証明(課税証明・納税証明)は過去3年分をしっかり添付
- 雇用契約書・在職証明などで「安定雇用」を証明
- 扶養家族が多い場合は、生活費内訳や仕送り証明を追加
✅ 行政書士の視点
企業経営者やフリーランスの場合は、売上推移・経費・今後の見込みを資料化すると好印象です。
第2章:不許可の原因②|納税記録に未納や遅延がある

◆ よくある不許可パターン
- 住民税や国民年金の未納・滞納がある
- 分納中の税金がある(未完了)
- 支払い遅延の履歴が複数年分残っている
◆ なぜ不許可になるのか?
納税義務をきちんと果たしていること=素行の良さとみなされます。特に、税金・年金・健康保険料の支払い状況は非常に厳しく見られ、過去数年分の記録が審査対象です。
納税記録の“完全性”が問われるため、「一時的な未納」でもマイナス要因になります。
◆ 対策とアドバイス
- 納付書類は「完納証明書(市区町村発行)」を取得
- 分納中の税は、完納してから申請した方が無難
- 年金未加入だった場合、加入+追納してから申請へ
✅ 行政書士の視点
“今は支払っている”だけでは不十分。過去の記録に問題がないかを必ずチェックすること。
第3章:不許可の原因③|転職・離職が多すぎる

◆ よくある不許可パターン
- 転職を2〜3年の間に複数回
- 無職の期間が半年以上ある
- 離職中に在留資格を変更している
◆ なぜ不許可になるのか?
「就労実績5年以上」の要件があるため、職歴が分断している人や無職期間が長い人は注意が必要です。
また、頻繁な転職は「定住性」に疑義を持たれる可能性もあります。
◆ 対策とアドバイス
- 職歴の空白期間がある場合は、その理由を説明文で補足
- 転職理由やキャリアの一貫性を「理由書」に明記
- 長期のブランクがある場合は、生活状況の記録を提出(仕送り記録・貯金証明など)
✅ 行政書士の視点
離職していたとしても、計画的な理由(出産・介護など)であれば丁寧に説明すれば通るケースもあります。
第4章:不許可の原因④|在留資格の変遷が多く、理由が不明確

◆ よくある不許可パターン
- 留学→技人国→配偶者→定住者→永住と頻繁に変更
- 就労ビザのままフリーランスに移行している
- 現在の資格と生活実態が一致していない
◆ なぜ不許可になるのか?
在留資格の変更は問題ありませんが、その理由や経緯が不明瞭な場合、「永住の意思」に疑問を持たれます。
また、例えば「技人国」のまま個人事業をしていた場合、資格外活動と誤解される恐れも。
◆ 対策とアドバイス
- 在留資格の変遷を「年表形式」でまとめる
- 各変更の理由(転職・結婚・出産など)を補足文で提出
- 現在の生活と資格の一致を説明する資料(職務内容・契約書など)を添付
✅ 行政書士の視点
説明不足で不利になる人が非常に多い項目です。特に過去の申請理由と矛盾がないようチェックが必要です。
第5章:不許可の原因⑤|交通違反・軽犯罪歴がある

◆ よくある不許可パターン
- 自転車での無灯火・信号無視などの軽微な違反が複数
- スピード違反や駐車違反を年に何度も繰り返している
- 罰金処分や略式起訴歴がある
◆ なぜ不許可になるのか?
永住申請では「素行が善良であること」が重視されます。
たとえ軽微な違反であっても、繰り返している場合は「法令遵守意識に欠ける」とみなされることがあります。
特に、「罰金刑を伴う違反(例:飲酒運転やひき逃げなど)」は致命的なマイナス要因となりえます。
◆ 対策とアドバイス
- 警察署で「運転記録証明書」を取得して履歴を確認
- 過去3〜5年以内の違反歴がある場合は時期をずらして申請
- 軽微な違反であれば、理由書で反省と改善の意思を明示する
✅ 行政書士の視点
「もう5年前の違反だから大丈夫」は通用しません。頻度・種類・内容の総合評価が重要です。
第6章:不許可の原因⑥|申請書類に誤り・説明不足がある

◆ よくある不許可パターン
- 理由書が形式的、または記載内容が曖昧
- 書類の整合性が取れていない(職歴・家族構成など)
- 翻訳文の誤訳やミスによって意図が伝わらない
◆ なぜ不許可になるのか?
永住申請は書類審査が基本です。つまり、「書類がすべてを語る」と言っても過言ではありません。
そのため、記載ミスや不整合、理由不明な空欄などはすぐに不信の対象となります。
◆ 対策とアドバイス
- 理由書・職歴・居住歴はすべて年表形式で整理して整合性をとる
- 提出前に第三者にチェックしてもらう(行政書士など)
- 翻訳が必要な場合は、専門知識のある翻訳者を利用
✅ 行政書士の視点
「間違いがあっても補足できる」は甘い考え。“書類だけで納得できる完成度”を目指すべきです。
第7章:不許可の原因⑦|在留資格や生活実態との乖離がある

◆ よくある不許可パターン
- 「技術・人文知識・国際業務」ビザのまま、実際は全く別の業務をしている
- 「配偶者ビザ」なのに長期別居・同居実績が不明
- 「家族滞在」なのに実態は働いている(違反)
◆ なぜ不許可になるのか?
申請者が保持している在留資格は「どのような活動を前提とした滞在か」を示すものです。
その内容と実際の生活実態にズレがあると、信頼性が大きく下がります。
また、配偶者ビザ・定住者などの申請者で家族との同居実績が薄いケースでは、家庭環境に問題があると判断されることもあります。
◆ 対策とアドバイス
- 現在の業務内容が在留資格と一致しているか確認
- 同居証明(住民票・郵便物・公共料金名義)などをしっかり整える
- 不一致がある場合はその理由をきちんと書面で説明する
✅ 行政書士の視点
「嘘をついている」とは言われませんが、“違和感がある申請”は不許可になりやすいのが実情です。
再申請を考える方へ|“落ちた理由”を整理し、次に活かす

永住申請が不許可になった場合、次の申請までにどれだけ「改善」できるかが最大のカギとなります。
✅ 再申請前に見直すべきポイント
- 不許可通知に記載された理由を正しく読み解く
- 書類の整合性をゼロから再チェック
- 収入や納税状況に改善余地がないかを検討
- 行政書士など専門家に一度相談する
💬 よくある誤解
「3ヶ月あければ申請できるからとりあえず出そう」は非効率です。改善点が明確でない申請は、繰り返しても通りません。
📝 まとめ|永住ビザは「実態+整った書類」が求められる
永住ビザの申請は、一見シンプルなようでいて、実際には非常に多角的な評価基準が存在します。
特に、不許可になるパターンは実務で多く蓄積されており、「なぜ通らないのか」を正確に把握することが再申請の第一歩です。
「永住したい」と思った時こそ、自分の状況を冷静に見つめ、必要な準備を整えることが大切です。
書類の整備に自信がない、判断が難しいと感じる方は、ぜひ専門家への相談をご検討ください。
行政書士いしなぎ事務所まで
「永住許可を早く確実に取りたい」「書類準備に不安がある」
そんな方は、当事務所(大阪市淀川区)までお気軽にご相談ください。全国からのご依頼に対応し、入管対応の経験を活かして最適なサポートを提供しています。
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